オリンピック

5月から週3日くらいのシフトで働いてるオリンピック会場での仕事。

私は桜新町にある馬事公苑で馬術の会場が担当になって通っています。

最初は看板も何もない状態で、入り口から馬場の周りをぐるっと回りながら作業現場に向かうのですが、この角曲がった先じゃなかったっけ??ってくらい似たような風景で、トイレも仮設でまだ建設作業が終わっていないため、何するにもめちゃくちゃ歩きます。

 薄暗い倉庫のような場所と各部屋を行き来し、倉庫に搬入されているPCやプリンター、モニターなんかをふられた部屋番号とID番号とで探し出し、台車に乗せて運び、各部屋で回線を繋いだり、PCを立ち上げてドライバーの設定などセットアップをしたり、間違えて持って行かれないようにマウスなどの備品にタグを付けたりしていきます。

空き箱はまた返却時のために倉庫に積んで管理。


会場内は期間や時間によって通っていい場所が変わり、毎日そのスケジュールを確認しながら作業を進めます。

6月中頃くらいまで会場は建設会社が責任を請け負っている期間だったので、ヘルメットと安全靴着用で、安全講習を受けた人しか中には入れません。

勤務はまず会場外の三階建てのプレハブみたいな建物に荷物を置いて、会場へは組織委員会の人などパスを持っている人と一緒に入れてもらいます。出入りが自由でなくて不便。

私たちバイトの上にはVITMという人とサブのDVITM(共になんの略かわからず)の二人、組織委員会に選ばれた人がいて、基本二人の指示に従います。現場ではその上に会場の責任者のような都庁から来ている組織委員会の人がいて、もう一人都庁からお手伝いに来てるような女性、あとはバイト仲間が日によって私の他に一人か二人、というのが職場のメンバーです。

私はイトナブという宮城の会社に応募し、ITエンジニアとして採用されましたが、オリンピック自体がコロナで開催されるか、されないかずっと議論が続いていて、わたしたちの募集は2月にあって、4月から仕事が始まると言われていたのに開始したのは5月の半ばすぎ、勤務初日は指定された場所に行っても誰も来なくて、一緒にアルバイトで来ていた人と、会社の連絡先に電話しても対応してくれず、途方に暮れたり、後から安全靴が必要だということで買いに行かないといけなくなったり、とにかく会社として、これは成り立っているのか?って感じで進んでいました。

今回のオリンピックは震災復興を掲げていたので、宮城の会社を発注先に入れたのだと思われ、元々人材を扱う仕事に慣れていないようで担当の人の対応もグダグダ、そしてそのイトナブという会社は下請けでその上に恵比寿にあるETICというNPOが入っていて、そこはもっとひどくて、オリエンテーリングなど開催したり、私たちを直接管理していたのですが、シフトの入れ方がひどい上に、業務に関する指導も現場任せ、ずさんな管理に来た人は皆呆れ、何人かの人は辞めていきました。

普通の社会人をしている人なら当然の不満だと思う内容でした。私はいくつかのベンチャー企業でアルバイトをしたり、一般常識の通らないような職場でもアルバイトしてきたので、まぁやることやってお金が出るなら、言ってた内容が違っていたり、不公平があっても、雇い主として当然してくれるべきことをしてくれなくても期間限定なんだしいいじゃんって感じでオリンピックの雰囲気を楽しめることに魅力を感じて働いてました。

6月中頃からは建設会社から会場が引き渡され、建物内のトイレも使えるようになり、会場内のプレハブのような建物が事務所になり、毎日そこに通うことに。

会場へ入るためのパスが配られ、入口で顔認証をして、空港のような手荷物検査を受けて入ります。

最初は食べ物持ち込み禁止(腐った時の責任が持てないからと思われる)と言われていたけど、私はアレルギーということで配布されるお弁当はなしにしてもらって、お弁当を持参していました。飲み物は持って入れますが、必ず入口で一口飲んで危険なものでない証明をします。

写真はワンデイパスです。助っ人で選手村に行った時のもの。

選手村は馬事公苑の何倍も広くて、しかも準備段階では地下の駐車場のような場所に倉庫があり、そこから目的の場所まで地下で移動して、目的の場所でようやく地上に上がれるけど、その上がった先も、廃墟のホテルのよう。約1年間放置されていたから、何だか埃まみれで人気がなく、暗くて一人で歩きたくない感じ。わかりにくい地図をみんなで解読しながら場所を探し、時には選手村の部屋って、メディアよけかテロよけか忘れたけど、隠し部屋みたいなところもあり、扉のまた奥に扉があって、ようやく部屋が現れるようなところもあって、独特でした。オリンピック後は分譲マンションになる建物なので、部屋の作りもなんだか変で、間取りもすぐに壊してできるよう簡素なものになっていました。

馬事公苑では、最も重要なOMEGAが入る記録を部屋に始まり、選手をサポートするスタッフルーム、委員会のスタッフの部屋、VIP用のフロア、メディアのための部屋、獣医さんのための部屋、馬のお世話係で来日する人たちの部屋など会場内全ての場所の機材を設置しにまわりました。開催前にはカートに乗れるようになって、会場内を荷物を乗せてカートで移動したり。馬が会場入りするようになると、夕方くらいから練習場でトレーニングする馬が見られたり、のんびり楽しめました。

サポートの人やメディア関係で前もって来日してくる海外の人も増え、オリンピック会場っぽくなってきました。会場はアルファベットの略字でエリア分けされ、それぞれのパスを持っていないとエリアが変わる場所にチェックするボランティアさんがいて、入ることができなくなり、また移動が不便に。

設置作業はほぼ終わり、最後の方は一緒のバイト仲間だった脚本家をしている男の子(って言っても40代)、不親切な英語マニュアル見ながら、謎解きのようなセッティングを火災探知機だったかなぁ、達成できた時に、スパイ映画の暗号解けたくらいの気分!ってはしゃいでた・笑

設置か全て終わってからは、設置したそれぞれのプリンターのインクが足りなくなっていないか在庫チェックと補充。あとは何かトラブルがあったり、サポートの依頼がある場所に行って、プリントできないとか、wifi繋がらないとか見に行く感じ。


23日にオリンピック開会式です。

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